この愛は、異端。 感想・考察(ネタバレ有り) 第6話
漫画『この愛は、異端。』感想・考察(ネタバレ有り) ~第6話~
※既読者向けの内容になりますので、未読の方は是非作品を先にご覧ください。
第6話は皆さんお待ちかね(?)の上司サタンが登場です。ちなみに森山先生曰くサタンは理想の上司像らしいです。
悪魔×少女『この愛は、異端。』第6話、本日2/3発売のヤングアニマル嵐No.3にて掲載中です!
— 森山絵凪 (@moriyama_ena) February 3, 2017
今回は悪魔バアル(ベリアル)の上司が登場です。
よろしくお願いします! pic.twitter.com/NwLN6wm9mP
そう言って頂けるとは光栄の限りです。サタンは作者の理想の上司を描いています(^^)
— 森山絵凪 (@moriyama_ena) April 6, 2018
来月も色々展開しますので、どうかよろしくお願いしますm(_ _)m
今回、上司サタンからの呼び出しで3日間程よしのの元を離れるバアル。魔王を上司と言っているのは物の例えなのか、はたまた実際に魔界も会社組織として運営されているのか…。
まあ悪魔や天使の世界も時代に合わせて変化しているようなので(例えばラファエルの服装の違い)かつては魔導書の中で王や君主、伯爵なんて位だった悪魔達も現代に即して社長や重役扱いの流れになったのかも知れません。
ちなみにベリアルはかつてソロモン王が使役した72体の悪魔の一人であり、その中の階級では最も位の高い王の地位にあったようです。後々よしのに「下っ端悪魔だと思ってた」と言われてますが、そんなに高位で強大な力をもつ悪魔だとは私も知りませんでした。
そして長距離移動の承諾のため、契約書に追加のサインをするよしの。今回初めてサインをしたということは、13歳の契約時から7年間ずっとバアルはよしのの側につきっきりだったということですね。修学旅行もストーキングしてたし。
そんな不在時によしのの魂が狙われないようお守りを渡すバアル。お守りにはバアルの匂いを発するアレコレ()が含まれているようです。(森山先生曰く真っ赤な血赤珊瑚ではなくピンク色の珊瑚とのこと)
お守りとはコレ↓の事で良いのですよね?
— 森山絵凪 (@moriyama_ena) June 9, 2018
だとしたら、イメージとしては真っ赤ではなく淡めの珊瑚色なので右のような色合いのつもりです。(ネットで拾った画像で失礼します)
一応金具部分はゴールド、革紐は茶色のようなイメージです(^^)
UVレジンって色々作れるのですね。 pic.twitter.com/fFkhYwfnoH
そしてバアルの代わりによしのの身を守る大事なお守りですが、その成分のせいでよしのから酷い扱いを受けてます(笑)
白泉社e-net!にてヤングアニマル嵐No.3の電子版が先行配信されました。→https://t.co/UI8VjNEN5N
— 森山絵凪 (@moriyama_ena) February 10, 2017
『この愛は、異端。』第6話が載っています。
よろしくお願いします! pic.twitter.com/k4i0k6VII2
20歳にして初めてのお留守番をするよしのに3日分のごはんを用意するバアル。細かくレンジの時間までメモしてありますが…過保護が過ぎるわ!(笑)
そんな世話焼きおかんモードも封印し、3日間の休暇で久々に悪魔らしく羽目を外し悪徳の限りを尽くそうと計画するバアル。よしのが知らないバアルの悪魔本来の一面を聞かされ、戸惑いと一人取り残された寂しさに気落ちします。
私達も自分の身近な家族を家にいるオフの姿しか知らず、外での姿は赤の他人の方がよく知っているものだったりしますしね。
上司サタンや後輩セーレと久々に再会し、自身の近況報告でドヤァとよしのの写真を見せるバアル。サタンですら感嘆するほど美魂(びじん)なよしのを見せびらかしたいけど、そんな極上の獲物を味見させろと言われた途端サッとスマホを取り上げるバアルの姿が、何度見ても萌えます。上司である魔王サタンには従順なバアルですが、そんなサタン相手でもよしのの事だけはキッパリと断る姿が堪りません。
そんな"獲物"の寝姿を動画で見せつけ、ニヤケ顔が抑えられないバアルの姿にドン引きする二人。無慈悲で悪辣な悪魔であるベリアルがこんな親バカ全開のアットホームな動画で喜んでたら、様子がおかしい事ぐらいバレバレです。
知的なバアルなら本来は上司の報告に相応しい言動を取れただろうに、よしのとの長い同居生活で悪魔としての本質を見失い、見失ったという自覚すら無いことが露呈してしまいましたね。
バアルがよしのに現を抜かす一方でセーレは契約者エリザベスに悩まされている様子。そしてそんな様々な問題を抱えた部下の面倒を見るサタン、さすが理想の上司です。
ちなみにセーレとエリザベスの裏設定については
セーレ(とエリザベス)、旭君。その他イメージ ラフ画。
— 森山絵凪 (@moriyama_ena) July 5, 2018
もう何年も前のラフ画で懐かしいです。ちょうどモンテ・クリスト伯爵を描いていた頃の絵ですね。 pic.twitter.com/8LafoHaq2f
エリザベスは日本のアニメ(ショタやBL等)が好きな腐女子で、セーレが美少年なのもエリザベスの趣味だそうです。ここまでキャラの立ったエリザベスに必死で尽くすなんて、魂はよほど綺麗なんだろうか…。
『結婚なんてクソ』同盟を結んだ悪魔ベルフェゴールが元上司の大天使ラファエルに狩られ大けがを負ったと聞き、怒りをあらわにするバアル。
このベルフェゴール、好色や怠惰を司る悪魔なのですが一説では女性の姿をしているらしく、今後バアルとよしのの関係に波紋を巻き起こさないことを祈ります…。
結婚つながりで、バアルと犬猿の仲アスモデウスの話題に。人間の女と結婚して子供までもうけたと聞いて嫌悪感を露わにするバアル。
アスモデウスは色欲を司る悪魔らしいのですが「昔人間の女に恋して惨敗を~」のエピソードはトビト記に書かれているようです。この時に添い遂げられなかったサラの生まれ変わり?が現在の奥さんなのかな?
一方日本にて、バアルの不在にさびしさを募らせるよしの。魔女とサバトを行っていることに対しての嫉妬心も湧き起こります。
バアルとよしのは「対価を払い報酬を得るだけの関係」と今まで考えていたはずですが、長い沈黙の後出た答えはそんな割り切った間柄ではなく「保護者」なのだと。しかし今抱いている嫉妬心なら保護者とは別の間柄が適切に思いますが、まだ気持ちに蓋をしているよしのにとってはこれが精一杯の表現なのでしょうね。
さびしさと嫉妬心から、本名であるベリアルの名を叫び召喚するよしの。ジト目で睨み羽根をむしり暴言を吐くよしのにうろたえるバアルが、理不尽で可哀そうながら笑えます。
よしのの暴挙を止めるため手を握るバアル。旭君や他の人間の男達に触れられた時の嫌悪感が、バアルには起きない事によしのは気づきます。けれどもバアルは悪魔であり、数多の女を犯し殺してきた穢れた手の持ち主であるのだと自分に言い聞かせるよしの。
バアルもまた、サタンから聞いた同僚の結婚話をよしのに語りながら、人間とは下等な存在であり結婚など愚かで忌むべきことだと自分に言い聞かせます。
このシーン、お互いに頭の中では相手を求めてはいけないと釘を刺しつつも互いの手をギュッと握り合っているのが、二人の理性と本能の矛盾を上手く表現していてせつなく感じました。
あと全くの余談ですが、バアルがベッドに入る時はちゃんとパジャマに着替えてるのが几帳面さが表れてて好きです(笑)やっぱり魔力で着替えてるんだろうか。メガネ無しの人間体姿もカコイイ。
以上、第6話での諸々ポイントでした。