この愛は、異端。 感想・考察(ネタバレ有り) 第7話
漫画『この愛は、異端。』感想・考察(ネタバレ有り) ~第7話~
※既読者向けの内容になりますので、未読の方は是非作品を先にご覧ください。
第7話は夏祭りのお話です。艶っぽい浴衣姿にドキッとしたり、悪魔の禍々しい本性に違う意味でドキッとさせられる回ですね。
悪魔×少女『この愛は、異端。』第7話、本日3/3発売のヤングアニマル嵐No.4にて掲載中です!
— 森山絵凪 (@moriyama_ena) March 3, 2017
今回はよしのとバアル(悪魔ベリアル)が夏祭りに行って…という回です。イケメン炸裂回(?)です。
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— 森山絵凪 (@moriyama_ena) March 10, 2017
『この愛は、異端。』第7話が載っています。
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よしのの両親のためにお盆の迎え火を焚く二人。余談ですがこの後8話で海水浴に行くということは、今は8月の旧盆ではなく7月の新盆ということでしょうか。(8月の旧盆以降は海にクラゲが多く発生するため海水浴に向かないという俗説から推測)
新盆を行う地域には東京の一部も含まれるらしいので、私の脳内では現在が7月だということで読み進めていきます。他の作品ではここまで季節や時系列を気にすることはありませんが、異端の場合は細かい描写が暗示する事も多いため取りこぼしの無いよう意識しています。
着付けの本を見ながらよしのに浴衣を着せるバアル。育児書や料理本など、バアルは書物から知識を得る描写が多いですよね。スマホでメールや動画も使いこなしてるけど、情報を得る時はネットより書物からというのがバアルのポリシーみたいです。まあ、バアルが某掲示板に張り付いてたりしたら嫌ですけどね(笑)
対価無しのお祭りを満喫しているよしの。目をキラキラさせて食いしん坊っぷりが可愛いです。好きなものを好きなだけどうぞとのことでしたが、悩んだ末に
わたあめ、りんごあめ、いかやき、焼きそばを食べたようですね。小柄なよしのの胃袋の一体どこに収まるんだろうか…。
よしのが縁日の屋台選びに浮かれている一方で着々と真の目的遂行に動くバアル。普段はしない恋人繋ぎで手を握り、お小言やセクハラ発言もしないバアルの立ち居振る舞いに、よしのもつい心を奪われそうになります。
でも今回の目的はよしのではなく、旭君に二人が只ならぬ関係だと見せつけるため。森山先生のインタビューにも書かれていましたが「捕食者と被食者という関係で、甘くなりすぎないように」読者に釘を刺しているようです。大事な大事なよしのも時には自分の目的のために単なる駒として動かす、まさに悪魔の所業ですね。
結果バアルの思い通りに事は運びましたが、よしのも普段と違うバアルの振る舞いに心の奥底で疑念を覚えます。こういう小さな積み重ねが、後々の疑心暗鬼に繋がるのが見ていて辛いところです。
昨日のお祭りの夢を見て、いつものように食い意地の張った寝言をいうよしのに優しく微笑むバアル。けれど娘の開放を願うよしのの両親の霊体に対しては、悪魔の本性剥き出しで威嚇します。
バアルの後ろ姿から徐々に悪魔の羽と尻尾のもやが出るシーン、人間体から恐ろしい悪魔姿に変貌しつつも寝ているよしのの頭にそっと手を添える3コマ目が印象深いです。
よしのに対する恐ろしいまでの執着(無自覚の愛)と、それを邪魔する者たちへの強い怒りと不快感の対比が美しくも禍々しく描かれてると思います。
よしのの両親を追い返し、一人アルバムを見返すバアル。14歳と1ヶ月ということは(よしのの誕生日が4月だと推測して)ゴールデンウィークに遊園地へ行ったんでしょうかね。よしのの泣き顔+鼻水の描写もよく出てきます。
乗り物酔いで泣きべそをかいても甘い物を与えられればご機嫌が直る、バアルがこういうよしののあやし方を把握しているエピソードは後々にも登場しますね。
昨晩この部屋で起こったことなど何も知らないよしのが目覚め、いつもの日常がまた始まります。豪華な朝食と「クーラーつけて」の一言で、本当に甘やかされてるんだなぁとしみじみ感じます(笑)
あれだけ忌々しげによしのの両親を追い払ったバアルですが、それでも両親がよしのに宛てた言葉はきちんと伝えてあげる辺りが好感持てますね。そんな裏事情を知らないよしのからはキレられてますが。
以上、第7話での諸々ポイントでした。