この愛は、異端。 感想・考察(ネタバレ有り) 第4話
漫画『この愛は、異端。』感想・考察(ネタバレ有り) ~第4話~
※既読者向けの内容になりますので、未読の方は是非作品を先にご覧ください。
まだまだ旭君回が続きますね。バアル派の私には辛いところです…。
悪魔×少女『この愛は、異端。』第4話、本日12/2発売のヤングアニマル嵐No.1にて掲載中です!
— 森山絵凪 (@moriyama_ena) December 2, 2016
悪魔バアル(ベリアル)に家族の愛を求めたものの、冷たくあしらわれたよしの。そんな時同じ大学の男の子・旭君と出会い、彼の優しさに惹かれ2人は急接近するが…。
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旭君からの猛アプローチで急接近する二人。バアルとは正反対のさわやかで誠実な旭君の人柄に、男性恐怖症(バアル除く)だったよしのも好意を抱いていきます。
好きな男の子の名字を自分に当てはめて妄想するシーン、女子ならだれでも一度はこういう想像したことありますよね。森山先生はこういう細かな心情を描くのがとても上手だと思います。
森山先生はご自身の性別などプライベートな事を明かさない方針とのことですが、作品を読み返すたびに「こういう心理描写は女性ならでは」「いや、やっぱりここは男性ぽいな」と、どちらの性別にもあてはまるような気がしてきて不思議です。
それほどまでに観察力や洞察力が鋭く、細やかな感性ゆえの表現力なのでしょうね。
バールのようなもの(笑)あとあと芸祭であいりちゃんパパにも同じ事言われてましたねw
愛や恋という感情を「くだらない」とこき下ろすバアル。「一時的に錯乱して気分が~」と醒めた目で分析してますが、数多の天使の中で唯一人自分だけ神から与えられなかった感情に強い劣等感を抱きつつ、自身が持たざるそれを何とか理解しようと書物や文献等で探し求めた答えなのかな、と思うと心が痛みます…。
そして男性に全く耐性のないよしのに対して「男の本質」を説くものの、世間知らずの箱入り娘にはその声は全く届きません。むしろここまでさらけ出すバアルこそ正直者だと思いますけどね。
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— 森山絵凪 (@moriyama_ena) December 9, 2016
『この愛は、異端。』第4話が載っています。よろしくお願いします! pic.twitter.com/dfju2DDCkg
話をするうちによしのが7年間ずっと堕天使の意味を知らなかった事に気づき、愕然とするバアル。
…すいません、私も堕天使の意味全く分かってませんでした(笑)でも日本人だとゲームや小説等で触れる機会でもないと、知らない人の方が多いんじゃないかなぁ…(言い訳)
何を説いても旭君への好意が揺るがないよしのに苛立ちを覚えるバアル。よしのの気を自分に向けさせようと強引に対価を求めるも、第3話の時よりも本気の拒絶をされ深いショックを受けます。
このシーンはまさに「飼い犬に手を噛まれる」という感じで、思いもよらない拒絶に呆然自失で硬直→徐々に状況を理解し抑えきれない怒りで悪魔化するコマの変化が、バアルの心情を的確に表現していて読むたびに心が痛みます。
怒りと嫉妬で完全に悪魔化したバアル。今宵自分はよしのの側には寄り添わない、そんな時にあえて丁寧で小洒落た芝居がかった別れの挨拶「良い夜を」という言葉を使っているように思います。慇懃無礼というか他人行儀というか…普段のやさしい「はい、おやすみなさい」とは違う、丁寧ながら距離感を感じる言葉です。
バアルが本心を隠したい時「にこっ」と涼しい作り笑顔をするのと通じるものがあるようにも感じます。
以上、第4話での諸々ポイントでした。